アミノ酸スコアとは食品に必須アミノ酸がバランスよく含まれているか評価する指標のことです。
プロテインのパッケージをよく見ると「アミノ酸スコア○○」と数字で記載されています。
100が最高数値となります。
ダイエット中・筋肉を増やす場合はアミノ酸スコア100のプロテインを選ぶべきです。
今飲んでいるプロテインのアミノ酸スコアが低い場合は注意が必要です。
そのプロテインに含まれているタンパク質は、筋肉を作る材料としてほとんど使われていません。
アミノ酸スコアが低いプロテインを飲んでいても効果がないのです。
なぜアミノ酸スコアが低いプロテインは効果がないのでしょうか?
今回は
・アミノ酸とは
・アミノ酸スコアの計算方法
・アミノ酸スコアが高い食品
について解説しています。
アミノ酸スコアの計算式
[su_note note_color="#ffffff" radius="2"]食品タンパク質の第一制限アミノ酸含有量÷アミノ酸評定パターン
=当該アミノ酸含有量[/su_note]
計算式を見てもさっぱりです。
言い換えると
・食品に含まれる必須アミノ酸÷必須アミノ酸の基準値×100
さらに簡単に言い換えると
[su_note note_color="#ffffff" radius="2"]・サラダチキンに含まれるアミノ酸:50
・1日に必要な必須アミノ酸の量:100
↓
サラダチキン50÷1日必要量100×100
=20
サラダチキンのアミノ酸スコアは20 [/su_note]
このように計算します。
サラダチキンでは1つの必須アミノ酸を例にしました。
本来、必須アミノ酸は9種類あります。
必須アミノ酸には9種類すべてに1日必要量が決められています。
これアミノ酸評定パターンと言います。
9種類の必須アミノ酸の内、アミノ酸評定パターンに対して1番少ないもの第一制限アミノ酸含有量と言います。
例を使いながらアミノ酸スコアを計算したいと思います。
まずはアミノ酸スコアを計算する上で、必要な知識を確認しておきましょう。
アミノ酸スコアにおいて重要な知識
[su_note note_color="#ffffff" radius="2"]・必須アミノ酸は必要な量が決まっている
→アミノ酸スコア定評パターン(基準値) [/su_note]
[su_note note_color="#ffffff" radius="2"]・アミノ酸スコアは一番低いものに合わされる
→第一制限アミノ酸含有量[/su_note]
[su_note note_color="#ffffff" radius="2"]・アミノ酸スコア=
第一制限アミノ酸含有量÷アミノ酸スコア定評パターン[/su_note]
上記を踏まえたうえで次項は例を使い実際に計算を行います。
アミノ酸スコアの計算方法
上記の表がアミノ酸スコア定評パターン(基準値)となります。
今回は
・イソロイシンが基準より低い
・トリプトファンが基準よりも高い
・バリンが基準と同じ
プロテインを例に計算していきます。
(上記以外のアミノ酸は基準値と同じとします。)
プロテインのアミノ酸スコアを計算
[su_note note_color="#ffffff" radius="2"](例)プロテイン
・イソロイシン:15mg
・トリプトファン:12mg・
・バリン:39mg[/su_note]
[su_note note_color="#ffffff" radius="2"]【計算式】
含まれるアミノ酸mg÷基準値mg×100
=アミノ酸スコア[/su_note]
イソロイシンのアミノ酸スコア
[su_note note_color="#9ee8fd" radius="2"]
15mg÷30mg×100=50[/su_note]
トリプトファンのアミノ酸スコア
[su_note note_color="#fedee0" radius="2"]
12mg÷6mg×100=200[/su_note]
バリンのアミノ酸スコア
[su_note note_color="#dfdfdf" radius="2"]
39mg÷39mg×100=100[/su_note]
結果:このプロテインのアミノ酸スコアは50
上記の計算式より
・イソロイシン 50
・トリプトファン 200
・バリン100
という結果となりました。
このプロテインのアミノ酸スコアは50です。
なぜ50なのでしょうか?
3つのアミノ酸の平均値は
[su_note note_color="#ffffff" radius="2"]・(50+200+100)÷3=116[/su_note]
となるので、アミノ酸スコアは116ではないのか?と思われます。
ここで大切なのは、アミノ酸スコアは平均値が使われるのではなく一番低いものが使われるという事です。
この中で一番低いものはイソロイシンの50です。
なので、アミノ酸スコアは50となります。
ここで1つの疑問が生まれます。
なぜ各アミノ酸の平均値ではなく、一番低いものが使われるのでしょうか?
アミノ酸スコアの考え方は9枚の板で作られた桶
画像引用元:e健康ショップ
アミノ酸スコアは一番低いものが使われると前項で説明しました。
上記図の9枚の板でできた桶のような状態をイメージしてください。
9枚の板は各必須アミノ酸のアミノ酸スコアだと思ってください。
どこが1つのアミノ酸スコアが低い(板の高さが低い)と、そこから水(タンパク質)は流れ出ていきます。
流れ出たタンパク質は筋肉や身体を作る材料として使われず不要な老廃物となります。
そのため、筋肉や身体作りを効率よく行うにはアミノ酸スコアが高いものを選ぶ必要があります。
プロテインはアミノ酸スコアが100に近いものを選ぶ
プロテインを飲む目的は何ですか?
・筋肉を増やす
・筋肉を維持する
という場合がほとんどです。
アミノ酸スコアが100に近いほど無駄なタンパク質を含んでいません。
含まれているタンパク質すべてを身体を作る材料として使うことができます。
プロテインはアミノ酸スコア97〜100が平均です。
購入する際はパッケージに記載されているアミノ酸スコアを確認しましょう。
アミノ酸スコアが高い食品
プロテインを飲む習慣がない方は、食品からアミノ酸スコアが高いものを摂取しなければなりません。
アミノ酸スコアが高い食品や日常でよく使われる食品を下記表にまとめています。
肉類・魚類・卵などがアミノ酸スコア100です。
これらの食品を3食で取り入れることで効率よくタンパク質を摂取することができます。
肉類はカロリーや脂質が高いため摂り過ぎには注意が必要です。
アミノ酸スコアのまとめ
・アミノ酸スコアは必須アミノ酸の指標
・アミノ酸スコアが低いと身体を作る材料として使われない
・プロテインを選ぶ際はパッケージをチェック
今回はアミノ酸スコアについて解説しました。
ホエイブロテインであればアミノ酸スコアは大抵が97〜100です。
しかし稀にアミノ酸スコアが低いものがあるため注意が必要です。
筋肉・身体作りをしている方はチェックするようにしましょう。