皆さんは、超回復の理論を知っていますか?
超回復と聞くと、筋トレ後に休むことで傷ついた筋肉が回復し、筋肉が強く・大きくなるとイメージします。
日頃から筋トレをする方は大半の方が超回復を意識してトレーニングを行っていると思います。
ですが、この超回復の原理は間違っているのではないかと言われています。
このページでは、超回復の詳細について解説します。
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超回復で筋肉が増えるのは嘘?
・筋トレをする度に筋肉量は増えない
・超回復に関する論文は存在しない
結論を言うと、超回復の原理で筋肉量は増えません。
まず、超回復の原理により、筋肉量が増えることが証明されている論文は存在しません。
私も、2年間専門学校でスポーツ学を学びましたが教科書に超回復が出てきたことはありません。
ですが、今もトレーニーの間では超回復のワードが飛び交い、筋肉が増えると思われています。
ではなぜ、間違った超回復の原理が広まり、筋トレをする度に筋肉量が増えると思われるようになったのでしょうか?
超回復とは
正しい超回復の意味
○グリコーゲンの回復
間違った超回復の意味
×高い負荷で筋トレを行うと筋組織が破壊されトレーニング前よりも筋肉が大きく強くなる
今まで超回復とは、高い負荷で筋トレをした時に起こるとされていました。
高負荷の筋トレにより破壊された筋組織が48時間〜72時間かけて回復し、高負荷に耐えうるようにトレーニング前よりも筋肉が大きく強くなると言われていました。
しかし実際に筋トレ後48時間〜72時間で回復するのは筋肉ではなく、筋中にあるグリコーゲンです。
グリコーゲンとは身体を動かすエネルギー源(簡単に言うと炭水化物)です。
筋トレでは身体を動かすために大量のグリコーゲンを使用し、筋トレ後は筋中からグリコーゲンが減った状態になります。
筋トレ後48時間〜72時間でグリコーゲンは回復しますが身体を動かすエネルギー源が回復するだけであり、筋肉が増える訳ではありません。
情報が広がる中で”グリコーゲンの回復→筋肉の回復→筋肉増”といった間違った解釈になってしまったのでしょう。
超回復はグリコーゲンの回復であり、筋肉量増加に関係ないのであれば毎日筋トレを行ってもいいのでしょうか?
超回復を意識して筋トレ頻度を決めている方は多いと思いますので、次項は超回復とトレーニングの頻度について解説します。
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超回復が嘘ならトレーニングは毎日行ってもいい?
筋トレを行う頻度についてのポイント
・身体に痛みや強い疲労感がなければ毎日しても良い
・筋トレ後24時間〜48時間は筋合成が行われため1〜2日空けると効率がいい
筋トレはオーバーワークでなければ毎日行っても問題ありません。
毎日行うのは良くないと思われていますが、これも間違った超回復理論によるものです。
オーバーワークというのは簡単に言うと”激しいトレーニングにより身体に痛みがある、疲労感・気怠さがある状態”です。
歩く度に足首が痛い、寝違えて肩・首が痛む、筋トレによる筋肉痛で腕を上げることが辛いなど明らかな痛みがある場合はトレーニングは行わない方がいいです。
休息日にする、軽いストレッチだけ行うなど臨機応変に対応しましょう。
筋トレを行うか否かのポイントとなるのは「身体に痛みがある・身体に疲労がある場合」です。
疲労には「身体の疲労」と「心の疲労」があります。
疲労の種類・疲労の原因は別ですが身体と心はリンクしているので、身体の疲労と心の疲労は区別が付きにくいです。
「心から来る疲労・心の疲労」だと自分で判断した場合はトレーニング行っても大丈夫です。
判断するポイントは”心の疲労は身体を動かしても痛みない”と言うことです。
とりあえずジムに行く・とりあえずウェアに着替る、そこから軽く身体を動かし判断しましょう。
身体に疲労がないと判断した場合、毎日筋トレをしなければならないのでしょうか?
答えは毎日しなくても大丈夫ですし、したい方はしても大丈夫です。
筋トレ後24〜48時間は筋合成を促す効果が高まります。(この1〜2日で急に筋肉が増える訳ではありません)
簡単に言うと筋トレをした後も1〜2日筋トレの効果が続くと言うことです。
ですので多忙で時間がない場合、無理を強いて行わなくても1〜2日空けても問題なく、効率がいいのです。
超回復は嘘?のまとめ
今回は超回復について紹介しました。
超回復は身体を動かすエネルギー源が回復することであって、筋肉が増えて大きくなることではありません。
健康やトレーニングに関する情報は広まる中で少しずつニュアンスが変わり、誤った情報になることがあります。
健康になるためには正しい知識を持つことが大切です。
特に今回の超回復では、当たり前だと思われている情報でも間違っている場合があるので
一度自分で調べて噛み砕き理解する大切さを学びました。