皆さんはトレーニングの原理に従ったトレーニングをしていますか?
していなければ、今すぐトレーニングの内容を見直す必要があります。
トレーニングには
・3つの原理
が存在します。
この原理を知らないとトレーニングで効果を出すことはできません。
トレーニングの原理を簡潔にまとめると
①鍛えたい部位に適しているトレーニングを
②適切な負荷で
③継続して行う
この3つとなります。
さらに具体的に知ることで、トレーニングで最大限の効果を出すことができます。
今回は絶対に知っておきたいトレーニングの原理について解説します。
トレーニングの原理とは?
トレーニングには3つの原理と5つの原則が存在します。
原理と原則は同じような意味で捉えられます。
ですが、厳密には違った意味があります。
では今回解説する原理の意味について、少し考えてみましょう。
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トレーニングの原則とは?
原理の意味
それ自体は他に依存せず,他のものがそれに由来するような第1のもの,始りをいう。
引用元:コトバンク
そこから他のものが導き出され規定される始原。他を必要とせず、なおかつ他が必要とする第一のものである。
引用元:ウィキペディア
すごく端的に言い換えると
・もう決まっていること
・変えようがない事実
ということです。
分かりにくいので、日常生活を例にとって解説します。
原理を日常生活に置き換えて分かりやすく解説
日常生活の例で言い換えると
・ホットケーキは焼きすぎると焦げる
これはホットケーキを作る原理となります。
上記の原理を知っていれば、ホットケーキを作る際は火加減に注意します。
ですが、ホットケーキは焼き過ぎると焦げるという原理を知らなければどうなるでしょう?
高級なフライパンや材料を買ったり無駄な時間や出費が増えます。
残念ながら、その無駄な時間や出費は火加減と結びついていません。
なので、何回作ってもホットケーキは焦げてしまいます。
これをトレーニングに置き換えるとどうでしょうか?
原理を知らなければ誤ったトレーニングをしていても気付かないのです。
なぜ効果が出ないのか・間違っているのか分からないのです。
・トレーニングしても筋肉がつかない
・トレーニングをしても痩せない
このような場合は、トレーニングの原理を無視している可能性が高いので注意が必要です。
ではトレーニングの原理とはどんな内容なのでしょうか?
1つずつ確認してみましょう。
過負荷の原理について
トレーニングを行い機能が向上したら、さらに高い強度のトレーニングを行い、さらなる機能の向上を目指すという法則である。
引用元:2009年出版 財団法人健康体力づくり事業財団 健康運動実践指導者養成用テキスト87ページ
■トレーニングは負荷をかけ続けなければならない
スクワットの場合で考えましょう。
日頃から肉体労働で、立ち→しゃがみの動作を頻繁に行っている人が居るとします。
この人は自重のスクワットを行っても、下半身の筋肉は増えません。
ウォーキングの場合です。
日頃から歩いて買い物に行く習慣がある人が居るとします。
この人は買い物に行く時と同じ速度でウォーキングを行っても体力は向上しません。
トレーニングで効果を出すには日常で掛かっている負荷以上の負荷で行わなければいけません。
トレーニングの負荷に慣れたら、負荷を高くしなければなりません。
負荷を高くし続けることで、さらに筋肉が付いたり体力が向上します。
これを過負荷の原理といいます。
特異性の原理について
トレーニングをした器官・機能においてのみ、トレーニング効果が得られるということである。
引用元:2009年出版 財団法人健康体力づくり事業財団 健康運動実践指導者養成用テキスト87ページ
■鍛えたい部位・機能に合ったトレーニングをしなければならない
例えば、下半身に筋肉を付けたい場合どんなトレーニングをしますか?
○:スクワット
×:プッシュアップ
プッシュアップは下半身では無く、上半身を鍛えるトレーニングです。
いくら高い負荷で行っても下半身の筋肉は増えません。
特異性の原則の考えから、プッシュアップは候補から除外されます。
別の例で考えてみましょう。
持久力を付けて、長時間動いても疲れない身体を作りたい人が居ます。
この場合、どんなトレーニングをしますか?
○:ジョギング・水泳・自転車など
×:50mダッシュ
50mダッシュで得られる効果は瞬発力です。
持久力は向上はしません。
ジョギング・水泳・エアロバイクなどを長時間(20分〜50分程度)行うと持久力・体力が向上します。
このようにトレーニングによって得られる効果が違うのが特異性の原理です。
可逆性の原理について
トレーニングを行うと機能が向上するが、トレーニングをやめると向上した機能がもとに戻ってしまうことである。
引用元:2009年出版 財団法人健康体力づくり事業財団 健康運動実践指導者養成用テキスト87ページ
■トレーニングをやめると身体は元に戻る
せっかく鍛えた身体もトレーニングをやめると、次第にトレーニングを行う前の状態に戻ってしまいます。
例えば
・高校生が部活を引退すると体力が落ちる
・ジムを退会してから通勤の階段が辛い
などです。
ですが、2〜3日トレーニングをしなかったからといって、すぐに筋肉が落ちたり体力が落ちる訳ではありません。
筋肉や体力が落ち元に戻るまでの期間は、トレーニングをしていた期間と比例します。
・3年間トレーニングをしていた人
→3年間かけて徐々に元に戻る
・1ヶ月トレーニングをしていた人
→1ヶ月間で元に戻る
トレーニング期間が長い人ほど、トレーニングをやめても元に戻る期間がゆっくりなのです。
これが可逆の原理です。
トレーニングの原理のまとめ
紹介した3つの原則をまとめました。
[su_note note_color="#ffffff" radius="2"]【過負荷の原理】
△負荷をかけ続けることで筋肉や機能が向上する
▼負荷が足りていないと筋肉や機能は向上しない[/su_note]
[su_note note_color="#ffffff" radius="2"]【特異性の原理】
△トレーニングを行った部位・機能に効果が出る
▼トレーニングを行っていない部位・機能は向上しない[/su_note]
[su_note note_color="#ffffff" radius="2"]【可逆性の原理】
△トレーニングを続けると筋肉・機能が向上する
▼トレーニングをやめると向上した筋肉・機能は元に戻る[/su_note]
上記はトレーニングを行うと起こる、変えようのない事実=原理です。
トレーニングを行う際は
・原理△が起こる
ようなトレーニングをしなければいけません。
▼のような状態になっていないか確認が必要です。
2〜3ヶ月トレーニングを続けても効果が出ない場合は、原理を無視していないか確認してみましょう。